すべての僕のような、ブルーハーツになれなかった人のために

「久しぶりだな、なんか痩せた?

もう、砂糖は舐めてないのかい?」


「あぁ・・もう砂糖を舐める歳でもないさ」


「じゃあ、もう砂糖は全然?」


「いや、まぁ、たまに気分転換にちょっと舐めることも

あるけどな

でも、昔ほどじゃないな

あの頃のように無邪気に砂糖ばっかり舐めてはいられないさ

もう・・・俺も大人だからな」


「そうか・・じゃあ砂糖を作る人になるっていう夢は

あきらめたんだな・・俺と一緒だな

俺も今では 塩を集める人になったよ

塩、塩、塩・・・世の中塩さ

しょっぺぇ、ぺっぺっ!

おまえと一緒に砂糖を舐めていた頃が

ホント懐かしいよ・・・

でも、塩じゃなきゃ、人間は生きていけないからな」


「あぁ、わかるよ

俺もさ、あの頃は砂糖を作る人になるんだ

って理由があったからさ

砂糖を舐めるのが純粋に楽しかったけど

今じゃ、砂糖を舐めてたあの時間に

塩を集めてたやつらから置いていかれたんだな

って思っちまってさ・・・

俺も もっとはやくから塩を集めてれば良かったのかな・・・

砂糖を舐めるとさ、最近ちょっとしょっぱいんだ

・・・俺のなかの何かが 泣いてるのかな」


「わかる・・俺、今 思うんだ

俺のおやじが砂糖とか 甘いものを嫌いなのはさ

砂糖を作る人になれなかったから なんじゃないかな、って

きっとさ、おやじも砂糖を作る人になりたかったんだと思うんだ

でも、それができなくて

甘いものを見ると、胸が痛むようになっちゃったんじゃないかな、って


だからこそさ、俺、おやじが嫌いだったし

あんなふうになりたくないから

砂糖を楽しむ心だけは 忘れないようにしたいんだ


砂糖を作る人になれなかった今でも

砂糖を食べてたあの頃のように

ほろ苦さのない甘みを

ちゃんと味わえる大人になりたいんだよ」



by 切腹ザムライ  at 23:26 |  ハードコア・ストーリーズ |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑

表現に重みをォオイェイ♪

「あのぉ、すいません

ここに来れば表現に重みを持たせる魔法のカプセル

売ってもらえるって きいてきたんですけど・・・」


「うぉあぉう、いらっしゃぁい。

キミ 表現 軽い 言われたの?」


「そうですね、テーマがないとかなんとか

言われまして・・・なんか、こう

ズシンて胸にくるような 重いやつ書きたいんですけど、自分だけじゃあ

なんかできなくって・・」


「ウチ くればそんなの簡単だよ

じゃあ この魔法のカプセル あとのせサクサクだから」


「なんですか?これは?」


「それは 歴史上 起こった 戦争

史実 忠実 記しただけ もの ネ

それ おまえの作品 組み込む

めちゃめちゃ 重み でる

何も 足さない 何も ひかない

ありのままの戦争の重みを あとのせサクサク ネ」


「あぁ、確かに戦争はテーマとして重いですけど

自分戦争のことなんか何もわかんないっすよ

考えたこともねーし めんどくさいから」


「ふぉっふぉっ、それでも 大丈夫

ここにお客様 喜びの声 ある

こうじゃ」


先日は魔法のカプセルを売っていただき

ありがとうございました

僕は 戦争のこととか何もわからなかったし

特に 戦争について伝えたいことがあったわけでもありません

ただ ジョンレノンのように

反戦歌を歌うアーティストにはなってみたい

ずっと思っていたので 今回のカプセルは

本当に最高でした

歴史上に起こったことを並べただけで

いままで僕のことを軽薄なミュージシャンだと思っていたヤツラが

急に僕のことを尊敬しだしたので

マジ ウケたっす☆

南京大虐殺だぜぇ〜おぉいぇえ♪

ホントにあったのかぁー30万人皆殺しィ

オォイェイ!


このカプセル最高ですね 次のカプセルできたら

ぜひ 買わせてください!

俺、アメリカについても なんか歌ってみたいので

いい方法あったら教えてください

アメリカにたてつくアーティスト ていうふうに

見られたいんです!




「え?戦争のこと何も考えたこともなくても

戦争について書いてオッケーなんですか?」


「もちろんじゃ!

戦争は便利じゃぞ〜 戦争について書きさえすれば

表現の出来などはまったく問われず

ただただ うやまわれるんじゃ


おぉっとぉ、戦争について言及されておられるようですよ

これは皆さん 正座をして ちゃんと聞かないと・・・

戦争について語っている表現について

批評なんてとんでもないっ!

戦争について語っておられる方の作品を批評するなんて

それは まさに

また戦争に行こうよ!ということに他ならないことだからっ!!



と なるわけじゃ

戦争は受け手の頭を麻痺させる 最高のカプセル

どうじゃ 買ってくか?」




テーマ: 今日の出来事。 -  ジャンル: 日記
by 切腹ザムライ  at 01:29 |  ハードコア・ストーリーズ |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑

MACY‘S DAY PARADE

僕は流線型

無限にかたちを変えられる流線型の容器

僕はずっとからっぽで なかに入ってくれる人を待っていた


あの日 彼らに嫌われて

世界中からおまえは必要ない と言われていたような

そんな僕のなかにも はいってくれる人はいるのかな って


彼女が僕のなかにはいってくれて

僕は満たされた

彼女は僕のことをすきだって言ってくれるから

僕は 彼女が望むようにかたちを変えた


「僕は、満たされたんだよ」

僕は、友達にふれまわった


「きみは、その娘のことがすきなの?」

友達は僕に問う

でも、好きかどうかなんてどうやってわかるんだろう

そのころ、僕は考えはじめていた

ひょっとしたら僕は、人をすきになるという感情を

あの日、彼らにはじきだされたことで

失ってしまったんじゃないだろうか・・・

僕は、人として一番大切なものを彼らによって奪われたんだ


僕は十代で、ちょうどそういうおおげさな悲しい物語を自分の内側に作り出す年齢だったし

その悲しみを癒してくれるのは彼女しかいない

という物語もまた、僕らの年代にとってはすごくポピュラーなものだった


次第に僕は、彼女にあわせてかたちを変えることに疲れ始めていた

僕は、僕本来のかたちとなれる時間を求めていたが

彼女はそれを信頼しなかった

彼女は僕のなかに彼女がはいっていないとき(つまり僕がからっぽのとき)

僕が違う女の子を捜すんじゃないか、と常に不安がっていた


僕は、彼女にかたちをあわせることに疲れて

それでもからっぽになることは怖くて

結局、違う女の子を僕のなかにいれて

かわりに彼女を追い出した


追い出してみると、僕は彼女を特に必要とはしていなかったんだな

ということがよくわかった

そして、追い出した彼女も、新しくなかに入った彼女も

皆、精神的に病んでいた

僕は思った

僕のような容器のなかに入ってくれるのは

きっと 自分に自信のない人だけなんだ


そうして僕は 自分に自信がない人だけの村の住人として

村の外の人々におびえと羨望を抱きながら

自信がない人々にかたちをあわせて

すりきれながら 一生を暮らした


誰かのかたちにあわせることでしか 人とつきあうことができない自分の姿を

省みることもなく

なかに入ってくる人々の わがままさ具合を嘆き疲れながら

えんえんと 自信のない村で暮らした

テーマ: (´・ω・`) -  ジャンル: 日記
by 切腹ザムライ  at 15:03 |  恋愛関係 |  comment (5)  |  trackback (0)  |  page top ↑

すごくしあわせなことなんだって

「つまり、建前上は士農工商とは言っても、現実には

町人たちはかなり儲けていて

農民が一番搾取され つらい生活をしていたわけだ

そんな農民の気をまぎらわせるために

幕府は 士農工商のさらに下に

エタヒニンという差別階級を設けたわけだ


おまえ達より さらにきついヤツらもいるわけだから

我慢しろよ
とな


差別階級の人々は さまざまな差別を受け

迫害され 

そうやって 彼らが苦しむことによって 農民たちは

なぐさめられていた というわけだ


また、この頃の差別が 今でも残っていることがある

部落差別という問題だ

が、先生はこういったことは 本当に

くだらないことだと思っている


今の時代に差別なんてナンセンスだし

きみたちにはぜひ そんなことには見向きもしない

強い大人になってほしい、と


キィーンコーンカァーンコォン


おっと、じゃあ今日はここまで

一同 礼!!」



ー放課後ー




「どうしたんだ、福田

最近、元気がないじゃないか、ん?

なんかあるんだったら 先生に

相談してみたらどうだ?」


「先生・・・私、もう・・死にたいです

別に何かあったってわけじゃなくって・・ただ

私なんて顔もかわいくないし

頭だってよくないから このまま生きてても

どうせロクなことないだろうな、って

なんとなくわかるし・・・社会にでるのも怖い

なんか、死んだほうがラクだな、って

そう思っちゃって・・・いったんその考えに取り付かれると

もう、なかなかなんですよね、抜け出すのって」


「なにを馬鹿なことを言ってるんだ!福田

いいか、おまえはまだめぐまれてるほうなんだぞ

アフリカの子供達を見てみろ

食べるものもなく 着る服もなくて

毎日毎日バタバタと死んでいってるんだ

それに比べておまえはどうだ?

食べるものに困ったことがあるか?

住む家があり、ちゃんと両親がいて

五体満足じゃないか、なぁ

おまえはこの日本という国にうまれて

健康体で 本当に

すごくしあわせなことなんだぞ、それは

なぁ、わかったな

もう馬鹿なことを考えるんじゃないぞ、本当に」




テーマ: 伝えたいこと -  ジャンル: 日記
by 切腹ザムライ  at 00:17 |  ハードコア・ストーリーズ |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑

非国民

「マジ、非国民って言われてでも

俺は絶対 戦争なんか行かないね!

山奥に逃げて かくれて生き延びてやる!!」


「私も!なに?非国民って?

そんなの国がいいようにマインドコントロールしてるだけじゃん!

私はそんなのには 踊らされないんだから」


「でも・・周りの皆がそうだったら

そうなっちゃうんじゃ・・?」



「はぁ?周りの皆が行くからって

おまえ 戦争行くのかよ?

あったまおかしいんじゃね?」


「そうよ!周りなんて関係ないのよ!

自分の意思、それが大事なんだからっ!」


「・・・でも、周りの皆が「正しい」って言ってたら

それが 正しいって 思えちゃうような・・・」


「はぁ?そんなわけねーじゃん!

おまえ、頭おかしいんじゃねーの!?」


「そうよ!皆が言ってるからって 流されるなんて

意思が弱いのよ!自分の考え、それが大事なの!」


「ていうか、前から思ってたんだけど

こいつ、なんか、ちょっと普通じゃなくね?」


「あぁ、私も、それ、わかるー。

増子くんってなんか、ちょっとヘンなのよねー」


「マジ、こいつヘンだよな

皆が行くから戦争に行くとか言ってっしさ

おまえ、ヘンだよ、絶対」


「そういえば、なんか、格好もちょっと

キモい感じよねー」


「たぶん、皆も思ってるぜ

おまえのこと、普通じゃないって。


明日、皆にきいてみようか?

周りが行くから戦争に行くなんて

きっと おまえだけだぜ


おかしいもん 普通じゃねーよ」






by 切腹ザムライ  at 22:12 |  滅びし日本の姿よ |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑

今年もよろしくね

俺より楽しく年越した人なんていないよね?

大丈夫?

なんか不安になってきた


俺、負けてないよね?

強迫観念的な年越しランキングが気になって

夜も眠れないんです


眠っているなんて、負けているようでしょ?

誰よりもすばらしい一瞬を過ごさなきゃ、でしょ?



輝かしい思い出を、年越しの瞬間に刻もうとする僕に

無情にも新年を告げる鐘がなったのは

初詣に並んでいる列のなかで


負けたんじゃないか、と心配になる僕に


「大丈夫だよ」

て言って

隣で笑ってくれるきみがいるから


まぁ、負けてねーか、って思えるし


今年もよろしくね
by 切腹ザムライ  at 00:00 |  恋愛関係 |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑